海老蔵さんＶＳ「ハーフの男」“絡み酒”の修羅?

【衝撃事件の核心】

　約３００年の歴史を持つという歌舞伎の名門「成田屋」のプリンスを惨劇が襲った。歌舞伎俳優の市川海老蔵さん（３２）が１１月２５日未明、東京?西麻布の飲食店で男から暴行を受け、重傷を負った。酒の席上でのトラブルが原因とみられ、当初は一方的に殴られたとされていたが、海老蔵さんが相手グループに対し、灰皿に入れたテ
キーラを飲ませようとしたり、殴ったりするなど先に手を出したという関係者の証言も浮上。あの夜、一体何があったのか。

　■裸足で血まみれ…麻央さん「生きてて良かった」

　港区西麻布?。芸能人らの夜の社交場として知られ、隠れ家風飲食店が軒を連ねる。１１月２５日早朝、六本木通り沿いに海老蔵さんは呆然（ぼうぜん）と立ちつくしてい シャネル
た。

　Ｔシャツにグレーのスエットパンツというラフな格好だったが、異様だったのは、その姿が裸足のままで、顔は血まみれ、白いシャツが真っ赤に染まっていたことだ。

　同日午前６時５０分ごろ、通りかかったタクシーを拾い、目黒区青葉台の自宅に急がせた。「早く、早く」。道順を細かく指示し、到着後は足早に自宅へ入っていった。海老
蔵さんが降りた車内のシートには血痕が残っていた。

　「夫が血まみれで帰ってきた。誰かに殴られた」

　海老蔵さんの妻でフリーキャスターの小林麻央さん（２８）が驚いて、１１０番通報したのは午前７時２０分ごろ。

　「生きてて良かった」

　麻央さんは、駆け付けた父親の市川団十郎さん（６４）を前にこう言って泣き出
したという。海老蔵さんは救急搬送され、６週間の重傷と診断され、そのまま入院。全身を打撲し、前歯が欠け、ほお骨にもひびが入っていた。

　海老蔵さんは警視庁に被害届を提出。海老蔵さんが殴られた相手の顔を覚えていたことから、警視庁捜査１課は杉並区在住のハーフの男（２６）の犯行と断定し、２９日には傷害容疑で逮捕状を取った。


　前夜、西麻布ではいったい何があったのか。

　■惨劇は芸能人御用達の「都会の隠れ家」で

　捜査１課に対する海老蔵さんの説明をもとに一連の経緯を振り返ってみる。

　海老蔵さんは２４日午後１１時２０分ごろ、西麻布のバーで、俳優仲間らと酒を飲んだ後、２５日未明、約５００メートル離れたビル１１階の会員制カラオケバーを
知人らと訪れた。

　この店は一見の客は入れず、エレベーターも店側の許可がなければ止まらない、まさに「都会の隠れ家」だ。

　店を訪れたことがあるという女性によると、芸能人御用達で、店内には個室もあり、海老蔵さんも常連だったようだ。

　知人らが帰った後も海老蔵さんは店にとどまり、数人組で酒を飲んでいた元暴走族のリ
ーダーらと飲み直した。

　６階のダーツバーに移動後、リーダーは電話で仲間を呼び出した。そこに現れたのがリーダーの後輩に当たるハーフの男だった。ハーフの男と海老蔵さんは初対面。海老蔵さんらは２５日午前５時ごろ、再び１１階のバーに戻り、そこで惨劇が発生したという。

　「酒を飲んでいた際、リーダーを介抱していたら、男に突然
殴られた。外に逃げたが追いかけられ、さらに殴られた」

　海老蔵さんは捜査１課に対し、こう説明している。その証言を裏付けるように、店内やビルの外階段には海老蔵さんの血痕が残され、２階部分には約４０センチの幅で血のりがべっとりと付着していた。

　だが、海老蔵さんは本人の主張通り、一方的に殴られたのだろうか。ここに来て食い
違う証言が明らかになっている。

　■灰皿テキーラ？　食い違う言い分

　「（海老蔵さんに）先に殴られた。リーダーの鼻は腫れ、鼻血を出していた。エレベーターホールには今もリーダーの血痕が残っているはずだ」

　現場となった店の関係者はこう話し、リーダーが２週間の診断を受けていることを明らかにした。ハーフの男の周辺者
の証言は海老蔵さんの説明とは大きく異なる。

　「これを飲めよ」

　６階のダーツバーで、すでに泥酔していたリーダーらの前にテキーラが入った灰皿が差し出された。差し出したのは海老蔵さんだ。さらに海老蔵さんは相手の洋服に酒をかけるなどしたというのだ。

　海老蔵さんはリーダーを介抱したというが相当、手荒い介抱だったと
される。

　「先輩の面倒をみるのが後輩の役目だろう」などとハーフの男らを罵（ののし）ったとの情報もあり、この時点で海老蔵さん自身も泥酔していた可能性が高い。

　その後、現場となった１１階の店に戻った海老蔵さんとリーダー、ハーフの男ら５人は個室に入った。

　海老蔵さんは個室内でリーダーの髪を引っ張り、頭をたたく
などしたという。見かねた仲間ら３人が「やめてもらえませんか」と伝えたが、外に聞こえてきたのは海老蔵さんの怒声だった。

　「なんだ、この野郎」

　ハーフの男はこの態度に腹を立て、海老蔵さんに手を出したとされる。２、３発殴った後に、リーダーとハーフの男ら４人は海老蔵さんを残し、先に店を出てエレベーターで１階に下りたという
。

　「言い分はあるのだろうが、海老蔵さんのけがは２、３発の暴行では生じない。海老蔵さんが一方的に殴られたことには間違いない」

　捜査関係者はこう話し、当時現場にいた店関係者や仲間からも事情を聴く方針だ。

　■グラウンドから夜の街へ

　ハーフの男は東京都杉並区出身で、アメリカ人の父と日本人の母を持つ。少
年時代からサッカーを続け、将来を有望視されていた。

　中学時代はＪリーグの下部組織「ヴェルディジュニアユース」に所属し、フォワードとして活動。平成１０年には、１５歳以下の東京都選抜選手として「東京?ソウル親善サッカー定期戦」に出場し得点を挙げるなど、サッカー選手としてのキャリアは順調だった。

　実家近くの住民は「子供 UGG
のころは、よく母親と歩いているのを見かけた。体が大きく目立っていた」と振り返るが、当時からカッとなりやすい性格だったといい、騒ぎを起こすことも多かった。

　中学卒業後には近所のコンビニで仲間らとたむろする姿が目立つようになった。そして、地元の不良メンバーが集まる愚連（ぐれん）隊に所属し、リーダー格となった。この愚連隊は各地
域の不良グループが集まった暴走族に加盟していた。

　捜査関係者によると、この暴走族は都内を中心に活動していたが、すでに解散。現在はＯＢらが飲食店やクラブ、芸能事務所を経営するなど、六本木や渋谷など若者が集まる街の“夜の顔”になっている。

　舞台で「にらみ」を利かせる海老蔵さんだが、夜の繁華街に「にらみ」を利かせるトンダ
相手に、海老蔵さんは“絡み酒”をしてしまったのだろうか。ＣＭや公演の中止が相次ぎ、海老蔵さんの損害額は億単位になるとの推計もある。

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引用元:RMT